6.フットケア
   
 
  足は身体の先端であり,神経障害や血流障害の起こりやすい部位です。また、眼に触れにくいことから、治療が遅れがちになってしまいます。
糖尿病の方は特に足の手入れに配慮が必要です。
 
     
  高血糖の状態が長い間続くと・・・
・神経障害が進み足の感覚が鈍くなります
  〜痛みを感じにくいため、怪我や火傷をしても気付かずに放置しがちになります。
・動脈硬化が起きて足の先端まで血液が流れにくくなります
  〜足の細胞に必要な栄養や酸素が十分に行き届かず、怪我が治りにくくなります。
・細菌や水虫などの感染に対する抵抗力が低下します
  〜感染症が進みやすく、化膿し易い状態です。
 
     
  怪我や火傷、タコ、ウオノメなど手入れをせず、放置していると傷口が化膿し、しばしば入院による治療が必要となってきます。更に血流が悪くなると壊疽といって、細胞や組織が死んでしまい、場合によっては足を切断することになります。小さな傷でも、想像以上に悪化してしまうことがあります。  
     
  注意したい代表的な足の病気
タコ・ウオノメ・イボ 靴のサイズが合っていない、歩き方に癖があるとできやすい。
水虫 糖尿病の人は進行しやすく、爪に水虫が及ぶと爪が厚くなり変形します。また、周囲の皮膚を傷めることがあります。
潰瘍 タコ・ウオノメがひどくなると穴があき、潰瘍となります。更に進むと壊疽となり、表面が黒ずみ、膿が溜まるようになります。
 
     
 
セルフチェック
毎日、入浴の時などを利用し、足の観察を行い、足病変を予防しましょう。
 ・足の形や皮膚の色に変化はありませんか?
 ・爪の形や色に変化はありませんか? 深爪はしてないですか?
 ・指の間や足の裏、爪に水虫はありませんか?
 ・皮膚の乾燥はないですか?
 ・タコ・ウオノメ・はありませんか?
 ・赤く腫れたり、膿の出るところ、傷はありませんか?
 ・足の動脈は触れますか?
 ・足に合った靴を履いていますか? 靴ずれはないですか?
 
 
   
 
  足を守るための日常生活の注意点  
     
 
  自分に合った靴を履きましょう
  《靴の選び方・履き方》
足全体がフィットし、つま先がゆったりしているものを選びましょう。大きいサイズは、靴の中で足が動くことで摩擦が起こり、傷の原因になります。
 ・靴底にクッションのあるものを選びましょう。
 ・新しい靴は徐々に履き慣らしていきましょう。
 ・靴を履くとき、靴の中に異物がないか必ず確認しましょう。
 ・靴を購入するときは、足が一日の中で最も大きくなる夕方に選びましょう。
 ・靴を選ぶときは、椅子に座り試着しましょう。ひもを締め、つま先の余裕や全体のフィット感を確認しましょう。
   
  靴下を履きましょう
怪我を避けるため、素足を避け、靴下を着用しましょう。
《靴下の選び方》
 ・靴下は通気性の良い綿かウール素材のものを選びましょう。
 ・足を締め付けないものを選びましょう。
 ・靴下の重ね履きは血流を悪くするため注意しましょう。
 ・毎日清潔なものを履き、濡れた時や汗をかいたときは履き替えましょう。
   
  怪我に注意しましょう
小さな怪我でも化膿しやすいため、すぐに消毒し、早めに医師に見せましょう。自分で治療しようとせず、必ず診察を受け、適切な治療を受けましょう。
針やお灸は皮膚を傷つける行為のため、医師に相談しましょう。
   
  火傷に注意しましょう
神経障害により熱さに鈍感になってしまいコタツ、湯たんぽ、カイロでの低温火傷をおこしてしまいます。また、入浴時にすぐに足を湯につけず、手で温度を確認してから入浴しましょう。
夏の砂浜、プールサイドのセメント、アスファルトは素足で歩かないようにしましょう。
   
 
禁煙を心がけましょう
ニコチンは血管を収縮させたり傷めたりし、血流を悪くします。
 
定期的に診察を受けましょう
糖尿病の診察時に気になることがあれば、医師や看護師に相談しましょう。
 
     
  足の手入れ
 
     
 
  毎日、足を観察しましょう
   
  足を清潔に保ちましょう
足の裏や指の間を丁寧に洗い、洗った後は指の間の水分もしっかり拭き取りましょう。皮膚の乾燥しやすいときは、保湿クリームを塗りましょう。
   
  爪は正しく切りましょう
伸びた爪は怪我のもとです。皮膚を傷つけないよう注意して切りましょう。
《爪の切り方》
・明るい場所で切りましょう
・巻き爪で皮膚に食い込んでいる場合や、硬く厚い爪は無理に切らず、皮膚科など医療機関で診てもらいましょう。
・深爪せず、爪の先がまっすぐになるように切りましょう。