4.低血糖
   
 
  糖尿病の治療のために飲み薬やインスリン注射を行いますと、低血糖という副作用が起こる可能性がわずかですがあります。低血糖とは血糖値が下がり過ぎたために、脳へ行く糖分が不足している状態(一般には血糖値が70mg/dl以下)です。低血糖は適切な対処方法を知って、正しく対処すれば恐いものではありません。しかし適切に対処せず放置してしまいますと、意識障害などを起こし非常に危険な状態になってしまいます。  
     
 
血糖値と低血糖症状の目安
 ・血糖値70〜50mg/dl
   〜生あくびがでる・ふらつき・考えがまとまらない・イライラ
 ・血糖値50〜30mg/dl
   〜手指のふるえ・冷や汗・動悸
 ・血糖値30mg/dl以下
   〜立っていられない・意識がもうろうとする・異常行動をとる・ケイレンを起こす・
    低血糖昏睡に陥る
 ※血糖値と症状との関係は患者さんよって異なります。これは平均的な症状の起こり方を示しています。
 
どんな時に低血糖を起こしやすいの?
 ・食事量の不足や食事時間がかなり遅れてしまった時       
 ・運動をたくさんしすぎてしまった時
 ・下痢や吐き気が続いて食事が思うようにとれず栄養状態が悪くなった時
 ・肝臓や腎臓の機能が急激に悪くなった時 
 ・指示された量より多くインスリンを注射したり、薬を飲んでしまった時 
 
     
  低血糖を防ぐには・・・
 ・薬の量や飲み方は医師の指示を必ず守りましょう
 ・食事や運動も自己判断で量や時間を変えないようにしましょう
 ・薬の中には、一緒に飲むと低血糖を起こすものがあるので、何か別の薬を飲む時には糖尿病の薬を飲んでいることを
  医師に伝えましょう
 
     
  もし低血糖が起きてしまったら 
軽いうちは、糖分をとると改善するので、常に袋入りの砂糖やブドウ糖を携帯し、低血糖と思ったら、すぐにとるようにしましょう。カバンの奥などではなく、取り出しやすいところに入れておきましょう。  
低血糖はいつ起こるかわかりません、意識障害になる可能性もあります。低血糖はいかに早く対処するかが重要です。低血糖による意識障害を起こした際には、早く原因が分かり対処できますので、万が一に備え「糖尿病で経口血糖降下薬を飲んでいる」ことがわかるカードや糖尿病手帳を外出の際など常に身につけておき、ご自分が糖尿病で治療中であることをご家族、職場など身の回りの方に知らせてください。
 
     
  自動車を運転される方へ・・・ 
運転時に低血糖の気配を感じたら、ハザードランプを点滅させ、直ちに車を路肩に寄せて停止し、速やかに携帯しているブドウ糖を摂って下さい。低血糖を起こしやすい人は、空腹時の運転を避けるか、または、何か食べてから運転するように習慣づけましょう。
できれば、運転前に血糖値が100mg/dl以上あることが望ましいでしょう。
 
     
  無自覚性低血糖
低血糖を頻回に繰り返すと低血糖症状が出始める血糖値(閾値)が低下して冷汗や動悸などの低血糖症状がなく、低血糖が進行していき意識障害(無自覚性低血糖)を起こすことがありますので注意が必要です。その後、1〜2カ月間に低血糖を起こさなければ低血糖の閾値が元の値に戻ります。また神経障害が重度な時にも同様に無自覚性低血糖が起こる可能性があります。